こだわり
若松屋のかまぼこづくり
古くは材料を竹の棒に筒状に巻いて作った。
その形が蒲(がま)の穂に似ていることから、「蒲鉾」と呼ばれるようになりました。
白身の魚は高価であり、蒲鉾もご馳走と考えられた。時に贈答品として用いられ、御節料理にも利用される。
豊臣秀頼の大好物であったと伝えられ、本能寺での織田信長の最後の晩餐にも供された。
なお、かまぼこが商品として販売されるようになったのは江戸時代以降とされる。
武家の結婚式では鯛が縁起物として欠かせなかったが、経済的に用意できない場合は絵や模造品を持ってこれに代えた。
その一つが細工蒲鉾(飾り蒲鉾)であり、次第に庶民の結婚式にも縁起物として出されるようになった。
「匠」の職人技
機械生産をとりいれた今でも、職人の手だけでお作りする製品を残し、大切にしています。
材料である魚は一尾一尾に違いがあり、塩の分量や加熱方法など微妙に調整しなければなりません。
これを微細にあやつる職人をこれからも育ててまいりたいと思います。
職人の優しさが凝縮された老舗の味
伊勢はんぺい(はんぺん)は一枚ずつ完全手作り。
微妙に形は違ってしまいますが、機械仕掛けの食べ物に飽きている方は是非お試しください。きっと満足していただける一品です。
伊勢はんぺいとは、古くより伊勢に伝わるもので気泡材などは使用せず、山芋ですり身をやわらかくのばし、ちょうど箸で切れるぐらいのやわらかさのものをいいます。
手で触るとふわふわ、プニプニとした赤ちゃんのほっぺたのような弾力で、優しさを感じさせます。味も素材の味を生かしたクセの無い万人受けする味に仕上がっています。
職人の技が光る時
形のないものを一枚づつ形にしていくのは職人の仕事。
へらですり身状態を確かめながら、その時々の状態に応じ練り方を変え、よりよい形に仕上げる作業は一朝一夕では出来ない仕事。
同じ材料でも、最後の力の入れ具合で美味しさは全然違います。
この感覚をつかむことが、おいしいはんぺいがとれる(木型で形にすること)かどうかの重要なところ。フワフワした伊勢はんぺいの赤ちゃんのほっぺたのような弾力は、この時に造られます。
手造りにこだわる必要性
すり身は環境の変化にとても敏感です。
その日の湿度や気温などで、弾力に変化が生まれます。
弾力はかまぼこの味にも影響を及ぼす大切な要素です。固すぎてもいけませんし、柔らかくてもいけません。
その日のすり身の状態は、かまぼこ職人が使う「つけ包丁」という、刃の無い包丁で確認します。すり身をつけ包丁で叩いては伸ばし、叩いては伸ばし…
この作業ですり身にさらに粘りを出します。
この作業ですり身の硬さがわかります。水分の足り無いすり身は、いつまで叩いても硬く、逆に水分の多いすり身は、伸ばすときに抵抗が無くなってしまいます。
美味しいかまぼこを造るには、この職人によるすり身の確認が必要不可欠なんです。
素材へのこだわり
若松屋のかまぼこは厳選した素材を使い、化学調味料は一切使わず、保存料無添加でおつくりしています。 素材のいのちを大切に、お魚が育つ海のこと、海を豊かにする森のこと。そして、伊勢かまぼこの伝統を守る、私たちのものづくりの考え方です。
食と若松屋の関係について
若松屋の主原料である魚に関しては、厳選した大自然の海洋で育った上質の白身魚ぐち・イトヨリ・エソなどを原料に早朝より石臼ですりあげられたすり身はツヤがあり、しっとりとするまで練り上げられます。獲れたものを新鮮なうちにすり身に加工した高品質なものを使用しています。
世界中から、かまぼこ造りに適した上質な白身魚のすり身を調達しています。
厳選した素材と若松屋独自の配合ブレンドで丁寧に練り上げてくことで、艶があり弾力性のある、かまぼこが造れます。
水・塩について
かまぼこを作る上でも水は、味や食感に影響を及ぼす大変重要なものです。
若松屋が使用している水は、最先端の装置で、ろ過された水は、ミネラルを適度に含んでいて、口当たりが柔らかい水で、美味しいかまぼこ作りには欠かせません。
かまぼこの独特のもちっとした食感を作り出すために必ず必要なのが、ミネラルを含んだ塩です。
カルシウムとマグネシウムは魚の旨みを引き立て、弾力、粘り、きめや風味を高めます。
若松屋では、選び抜かれた塩を使用しています。
かまぼこの具材について
ひりょうずをはじめとした若松屋の商品は、国内を中心に世界中より上質なものを調達しています。中には常時造れない商品もありますが、味やに妥協せずに若松屋の味を守り続けています。
原材料に関しては一つ一つ吟味して、安全で安心して美味しく食べて頂けるよう最大限の注意を払っています。
命ある地球の大事な資源を使わせて頂いているという事を強く認識して、自然の恵みに感謝をしながらかまぼこ造りに取り組んでいます。
米油について
米油には不ケン化物という成分が含まれています。
不ケン化物とは、アルカリで分解できない成分のことで、トコフェロールやオリザノールといったものがあります。
トコフェロールはビタミンEのことで、抗酸化性が強く、ガンや老化を抑制し、ホルモンバランスを整え、血行をよくするなどの作用があります。
オリザノールは、ほかの食用油には含まれない米特有の成分で、成長促進、自律神経失調症の緩和、性せん刺激などの効果があるといわれます。
アメリカの米油研究では、高コレステロール血症や、動脈硬化、ガンなどに対する治癒効果も報告されています。
伝統の技と味
「鯛かまぼこ」
機械ではできないことだから職人が、一枚一枚、丹精込めて手造りしている「鯛かまぼこ」は若松屋創業当時から変わらぬ専用の型にすり身を叩きつけるように塗っていき、鯛の形に仕上げています。
一枚一枚手作りで造る鯛のかまぼこ
専用の型に、すり身をつけ包丁で叩いては伸ばし、叩いては伸ばし…この作業ですり身にさらに粘りを出し鯛の形に仕上がります。
この作業ですり身の硬さがわかります。水分の足り無いすり身は、いつまで叩いても硬く、逆に水分の多いすり身は、伸ばすときに抵抗が無くなってしまいます。
美味しいかまぼこを造るには、この職人によるすり身の確認が必要不可欠なんです。
空気の層(す)が入らないように、すり身を塗るには、職人の熟練さが必要とされる、機械ではできない作業です。
蒸し加減の難しさ。職人の腕が試される。
鯛の型に塗ったら、後は蒸すだけ。しかし、この蒸す作業を軽く見ていると、今までの作業がすべて無駄になってしまいます。かまぼこを蒸す温度は一定ではありません!
一度高温で蒸した後、温度を下げてもう一度上げるという作業を行ないます。
この温度の上げ下げに失敗すると、まったく弾力の無いかまぼこが出来上がってしまいます。
かまぼこが一番難しいとされる理由は、この「蒸し加減」にあります。
若松屋には100年間受け継がれてきた蒸しの技術があります。美味しいかまぼこは、伝統と職人の腕で生み出されています。
着色料を使わないのが若松屋流
型に入れて一度蒸しあげた鯛かまぼこは、オーブンの中に入れて、こんがりと焼き上げます。
着色料を使わないのが若松屋流
食べていただく方への健康面も、気を配りたいですね。
もちろん、焼鯛かまぼこはそのままお召し上がりいただけます。
お醤油などでどうぞ。